犬が（多分）死んだのでダメです（定例報告）
しかもただのいっぬにあらず、血清打って生き返ったいっぬである。なんかすごい思わせぶりなカットちらほらあったのにあっさり退場してしまった…そんなのありかよ…黄泉がえり同士ゾーイと共鳴してくれたりとか何とかそーゆーの、なかったのかよ…

オープニングロールの培養っぽい映像が気持ち悪くて一番好きかも。正者と死者、科学と宗教（そもそもこのふたつは相反するものかどうかアレだけど）、倫理的な一線と愛する者を喪いたくないとゆー感情、魂や転生や次の扉（を開くのを手助けするのがDMTって考え方）などなどグッとくるポイント多数なんだけど、いかんせんホラーパートが全然怖くない…
ライトの明滅の演出楽しいんだけど、ここぞってシーンで真っ暗→あっゾーイが！→真っ暗、みたいなの繰り返されると生あったかい気持ちになってしまった。
ウィンクひとつでひとを殺すオリヴィア・ワイルドはお素敵。対して殺されるクレイはX-MENのクイックシルバー（エヴァン・ピーターズ）だったぴ、ピエトロー！

夜の女王のアリアが意味深に響くがゾーイが「復讐」を唱えるのはお門違いなのではないかな。キャラクターみんなあっさり薄味なんだけど、中心人物たるゾーイのちぐはぐっぷりったら！愛しにくい！
しかしひとの脳を使いこなすと超能力が使える的説は廃れないっすね。


監督：デヴィッド・ゲルブ

サスペンスかと思ったらなんかかわいい感じのホラーだった。
Tシャツにセーターにスニーカーでも、ハイ・ファッションにドレスアップしても、紙箱を蹴る、バックを無造作に投げる、荷物抱えてパスポート口にくわえる、行儀悪いクリステン嬢が美しくて最高。iPhone画面に羅列されるテキストの今どきの子っぽさ。

人生のポーズのボタンを押してるひとが好きなので、兄からのコンタクトを待って、震えて泣いてルイスルイスっていつまでも立ち止まってるモウリーンとてもいじましかった。何もかも受け身で、何も見逃すまいとしてるのに、何も受け取れない。

「待ちくたびれた」モウリーンが華やかに、美しく、別人になりたい（もう待ちたくない）と誘惑に引きずられ悪意ある存在につけこまれるが、ルイスが彼女を守り、パリを離れてやっとメッセージを受け取る（もう待たなくていいよ）話、だと思ったんだけど、どうだろう。解説欲しい。

監督、脚本：オリビエ・アサイヤス

原題：Personal Shopper

法廷劇になるのかと思ってたら全然違った、れんがをひとつひとつ積み上げるような、一組の夫婦の過ごした当たり前の暮らしを描いた話だった。誰も声を荒げない、夫婦喧嘩もない、法律を変えるかもしれない裁判の当事者とは思えないほど、つつましく美しい姿。

自分不器用ですから…てゆーのが全身から滲みでるジョエル・エドガートンのたたずまいよ…でもミルドレッドをちゃんとエスコートするし、妊娠したと告げられて喜び、出産は義母宅がいい・故郷に帰りたいと望まれれば危険をおしても叶え、不安があっても取材を受けるというミルドレッドを強く止めることはしない、彼女の選択を否定しないで側に立つのな～このひと妻を愛してるんだなってひしひしと伝わってくる。さすが（ひいき）もう行かないと、て言いながら離れがたくてぎゅーと抱き合ってるのかわいかった。常にどこかしらぺたぺた触れあってる夫婦

警察官さんとかよくそんなひどいこと言えるよな相手よく見て言葉選べよ妊婦さんだぞってゆーのは2017年の価値観であって、警察官さんにしたら相手よく見て言葉選んであんなこと言ってるんだよな…しんどい…分かってほしいのはただひとつ、愛しているということだけなのに。

監督、脚本：ジェフ・ニコルズ
音楽：デビッド・ウィンゴ

原題：Loving

 
SPLよりだいぶ優しくなったのでは…？いやしんどいんだけどなんだろう、どんなにうちひしがれていてもトニジャーさんが圧倒的陽属性なのできっと、多分、大丈夫…て見ていられるトニジャーさんのイノセンス…飛び両膝で殺しにかかってくるけど…
運命がぐるぐるしてつらい方に行っちゃったSPLに対して、かちかち繋がって明るい方に出たドラゴンマッハな感じ。何度も間違った道選び続けて正しくここへ戻ってきたの的な。

マックス・チャンさん髭がないとべらっぼうに若く見えるな～なんだいあれかいカヴィーゼルさん（大脱走）といい変わった刑務所の所長はエロくないとなれないのかい？身のこなし軽すぎてワケ分かんなかった滞空中3回くらい蹴りかましてるしひらりひらりぐるり攻撃かわすしわっくわくだった制服姿がまたエロい。トニジャーさんとウー・ジンさんとの三つ巴バトルすごくて意味が分からん意味が分からんってずっと見てしまう…

何がつらいってサーの具合が悪いメイク…紙のように真っ白な肌にかさかさの唇…つらい…

都市、夜、海とどこまでも青色で冷たいのイメージだったSPLに対して、夜景や刑務所の鮮やかな黄色、青天の雨、殺し合いのシーンにアコースティックな音楽がかかったりどこか湿度が高くて温かいドラゴンマッハ。次作も楽しみです。


監督：ソイ・チェン

すごくよかった。虎は絶滅していない。歳をとって身体や能力が思うようにコントロール出来ない描写の痛ましいこと…あなたは誰なのか、何を成してきたのか、何処へ向かい何をするのか、かんがみて答えを出す話だった。ヒューさんお疲れ様です…あらためて脚ながっ！てなったよ…

人体破壊描写のバリエーションが豊富で思わずひゅー！て歓声あげたくなるようなかっこいいショットが何回もあってちょう楽しかった。ヒーリングファクターあるからって敵も容赦なく攻撃してくるおっかねえ…１１歳の子どもの姿をした生き物にワイヤーガンぶち込んでくるえげつなさ。吠えながら軽い身のこなしで暴れまわるローラちゃん素晴らしかったダフネ・キーンちゃん子どもとは思えない迫力！

どんだけもうろくしても昔とった杵柄ってゆーか、子どもを前にするとシャキッとする、しようとする、もう大丈夫たからねって言う教授…シリーズで一番好感です教授…うさんくさくない…子どもだけじゃなくて大人だってEverything's all right て言って欲しいよなローガン…

映画「シェーン」やアメコミ、コミックに描かれていたウルヴァリン、概念でしか知らない「父親」、物語が現実に現れて助けてくれるなんて救われる。前作SAMURAIで君にあげるよって言われた贈り物がやっと届いた感がある。いいなあ。つらいけど、とてもいい。



監督：ジェームズ・マンゴールド
音楽：マルコ・ベルトラミ

世間の些事がまっこと煩わしい、この一組の夫婦をどうか遠巻きにして頂きたい。今そんな場合じゃないから！お前らのことなんか知るか！愛するひとと食卓を囲んで、生活の音を聞いて、約束をしてデートする、ささやかな暮らしに水を差すな！ええい帰れ帰れ！（水ばしゃー）てなるんだけど、でも当の永成が誰よりも一番、武闘家葉問のことを愛しているのだった…師傅がないがしろにされると永成のが先にリミットブレイクきちゃうの序章のときひゅーひゅー！てなったけど継承はしんみりしたよ…師傅めちゃくちゃきれいに撮られてたけど、永成も大変お美しかった…きれいな夫婦…本当に愛の物語だった。

グレーな序章、カラーな葉問ときて、継承は黄色と青がかった緑がきれいで印象的で、曇り空で夕方だねえ、斜陽のときだねえ、西日が眩しいねえってなった。お別れとお迎えの時間。また明日ねってなんの確約もなしに言えた日々は過ぎ去る。すごくきれいだけどさみしいねえ…

エレベーターと階段でドラマチックなことされるの大好きなので一連のシーンちょう楽しかった。タイのひとは蛍光灯を割りがち（トムヤムクンで培われた変なイメージ）今回はドニーさん得物持ってても相手にハンデあげてるんだなってはならなかったぞ～勝負勝負！
マイク・タイソンが拳かまえて、ダッと動き出すと目を見張るほど格好いいのでびっくりした。すごいなついつい見入っちゃうな。

ところでど頭のシーン見てブルース・リーがヌンチャクで卓球をやるすごい動画を思い出した。マジかよ。

監督：ウィルソン・イップ

なんかもう醜悪さに人間どもがー！てなるしカイとか遊歩にもてめえらなんかあの子の愛情や献身にあたいしねーんだよクソが！てウクレレでぶん殴りたくなるんだけど、ルーがきらきらした目でみんな仲良しって言うから泣くしかなかったどうして笑顔で手を振ってくれるの…

全然写実的じゃない線と水の描写でめっちゃファンタジーに魅せてくるし音楽ノリノリなので騙されそうになるけど、すっごいひどい事が平然と描かれてくるからひどい！てなったひどい！人間め！先生と犬のくだりとか何で許してくれるのか本当にわからない何だそれ尊いかよ…でもその分喪失の大きいじいさんばあさんのエピソードで泣いた…此岸から彼岸に去るしか幸福は得られないのか…

子どもに何するんだ！て怒ってくれる大人がいたのが大変心強かった。クレしんの簡単に殺す殺す言わないでよ！子どもが見てんでしょーが！とかを思い出した頼もしい…

出てくる食べ物がみんな美味しそうで好感。一度しかない中３の夏休み、きらきらしたあの、君がいた日々、の話なんだろうけど、失ったものにばかり目をやってしまうわたしみたいな奴はめっちゃ泣く

監督：湯浅政明

プロメテウスが火を与えてくれる話ってゆーか、我々はすでに火を持っていて村を焼くことが出来るが、その火で相手を暖めてやることも出来るのだと教えられる話だった。透明な壁に仕切られた向こうとこっちの交流、戻ってきてとあなたは言うがそもそものとらえ方が違う。未来も、過去も、自由自在。素敵

ずっと不穏な音がしててびりびりする感じと、視覚情報のあいまいな美しさ、今どこにいるのか分からなくなる心もとなさ、じんわり良かった。あと単純にエイリアンさんがかわいい。

我々は武器を持っていて、何事も学ぶのに遅いことはないなーいいなーと思った通訳さんは命運を握ってしまう…

監督：ドゥニ・ヴィルヌーヴ
音楽：ヨハン・ヨハンソン

エンディングでNGシーン集流してくれる映画は嫌いになれない…めっちゃコミカルかつ全力でふざけてくるのでわりと半目になるんだけど合間に楽しいアクション入ったりして油断ならなかった。映画ネタたくさんで笑った

コリンさん目当てに見るにはちょっとだいぶん出番が少ない…ぐすん。でも眼鏡（！）で体にぴたっとしたお洋服でお胸の大きさが分かって長めのジャケットですらっとしててかわいかったです。階段でジェット・リーに追いつかれるとき手ついてぶつかられるの待ってるように見えてやさしい…てなった

 
こんなシーンなかったと思うんだけど、眼鏡！あざます！

中国はその辺で飯食ってるおっさんが急にとても強いし、保険屋さんも急にとても強くてすげーなとか思ってたら保険屋さんSPLの返り血も恐れず白い服着てるジャックさんだったウー・ジンさん。ええ…じゃあ保険屋さんは表の顔で裏できっと何かやってるじゃん…どっかの組織の刺客じゃん…

おねえさんの谷間があんまり素敵なのでこれは見てしまう！これは見てしまうな！てでれでれしたドラゴン・フォーの谷間が素敵な、変身術のおねえさまかな？「柳岩」で検索するとせくしーな画像がたくさんヒットしてほくほく

が、ガールズ…！姫姐さんが血のにじんだ口元手の甲でぐいってする昔ながらのかっこいい仕草しててお素敵だったガールズの共闘胸アツだぜ…鉄手兄さんと無情がぎこちなく距離はかって、最終的に仲直りするのかわいかったよかったね兄さん…

何がよくて俺についてくるんだ？て訊く追命に、なんの取り柄もないからよ、私と一緒、てゆーおにゃのこの返し最高だった。いいんだ…みんな視野狭くなりがちだから誰も訊いてないのに初恋は10のとき！とか言っちゃうぼんくらさ加減が見てる方としてはありがたいんだ…酒飲んで鍋食っててくれ…

監督：ゴードン・チャン

戦う車椅子のヒロイン相変わらずめちゃ強とか思ってたらついになんか補助装置みたいなのつけて普通に歩けるようになっててなん…だと…？てなった。下半身不随とは…？親しいひとが亡くなったときの冷血の悲しみ方が完全に飼い主に死なれたいっぬのそれで好感

無情が鉄手のこと兄さんって慕ってるのかわいいなとか思ってたらめっちゃ切ないことになってええーそんなー兄さんー！まさかこのひと前作に引き続き仲良くなったおにゃのこに死なれる役どころじゃあるまいなとか心配していたらその比ではなかった…泣くとき涙だけじゃなくて鼻水も出ちゃうのすごく分かる…てなったそうだよねそうなるよね…。子ども無情の横に倒れるカットのいとけなさ見てこんなひとに暗殺任務とかさせてはならねーな明らかな人選ミス…てなった。

2だと神候府の建物壁ぶち抜きで横スクロールで撮ってて見てるの楽しかった美術さんのいい仕事。みんな髪形変わっちゃってたけど鉄手のかんざしみたいなの抜いたらばらばらって髪ほどけちゃったりとかしないのかってゆーか1で追命のかんざし抜いたときそーゆーの期待したんだけどないのかくれよ～

監督：ゴードン・チャン

テレパスっぽい車椅子のヒロイン完全にMP高くてATKとDEF低いやつだなって思ってたら普通に物理で戦うし強いのだった…マジかよすげーな…神候府の面々ご飯食べなとかお酒飲んできなとか雨降ってるから傘貸すよとかひとが良すぎるそれでいいのか捜査機関！その資料社外秘じゃねーのか！

戦いの前にロータッチしちゃう、蹴りの追命と拳の鉄手（コリン・チョウさん）の兄さんコンビかわいかった。服着てるとすらっとして見えるのに脱ぐとみちっとしてるコリンチョさん…不思議…血生臭い過去持ち設定なのにかわいいおにゃのこに親切にしたりヒロインに車椅子自作してあげちゃう…かわいい…

ゴードン・チャン監督は三角関係好きなのかな…個人的にはその話終わったら教えて～てなっちゃうんだぜ…でも画皮の妖魔ちゃんかわいかったし、狼男が変身するとき背骨が皮膚破って出てくるとか、水たまりを歩く足を水越しに撮るとか、あれな画は好きです…画は好きです…（含みのある言い方）




美術さんのすごくいい仕事

びよんびよんべよんべよんみたいな音楽面白いな～と思ってたら処刑剣と三国志英傑伝 関羽のひとだったほうほう Henry Lai さん

監督：ゴードン・チャン
音楽：Henry Lai

派手なバトルが繰り広げられているだろうところで焦点人物絞っちゃうのすげー贅沢に見えてずるいし、しっちゃかめっちゃかで始終ふざけてるし子どもか！てノリなんだけどみんなかわいいから笑っちゃうのもずるい。泣かすか笑かすかどっちかにして欲しい。惜しむらくはせっかくSFなのにどうしても観客とピーターの地球な価値観に寄せてきてしまうところな～この子の名前はアダム、とか。

GotGはみんな受で圧倒的に攻不足なのほんとゆゆしき問題だしピーターとロケットの組み合わせがかわいすぎて大変だったいや皆かわいいんだけど、ロケットったらピーターのこと大好きじゃん！大好きじゃん！だ、大好きじゃん！（愕然）すぐ悪態ついて露悪ぶってしまうのに何かあるとクイルの曲あるか？て言っちゃうんじゃん！今回はロケットを抱きしめたい話だった…あと I know who you are コンビも大変かわいかった～俺はメリーポピンズだー！

愛情に満ち溢れた暮らしを送っていたとはけして言い難い寄せ集め集団が、ぎこちなく友達に、仲間に、家族になっていく話。子どもグルート、お母さんロケット、お父さんピーター、お姉さんガモーラ、親戚のおじさんドラックスちゃん。次作ではグルートの反抗期をどう乗り越えるのか

監督：ジェームズ・ガン

シャマランの出たがりめ！
執拗な木目のしましま、動物のモチーフ、秋の色彩と風景、狩りがはじまるぞ、狩りがはじまるぞ！ぐおんぐおん鳴る音が不穏でちょう楽しかった～シャマランの男主人公はべそべそだけど女主人公はガッツなのいいね。君を破壊しようとするものは滅ぼせ！

血管切れそうなほどのマカヴォイ先生の熱演は圧巻。最初は「今出てる人格は誰ですよ」って観客と女の子たちに分かりやすく服装や小道具が変わるんだけど、だんだんお着替えがなくなっても今出ているのが誰なのか表情や声で分かるようになっちゃう。偽装のために人格が人格を演じるとかわけの分かんないシーンまであって先生すげーな…細かく見返したい

あなたずっと少年なんだな…てなる監督さん何人かいるけど、シャマランには好意的になってしまうのなんなんだろうな…やってることは多分いちばんえげつないと思うんだけど…借りがあるからかな…ひろーく空間を切り取ってくれる撮り方がてらいなくロマンチックで好きだよ…

誰も守ってくれないから、傷ついた生き物は敵を引き裂くすべを学ばなければならない。化け物は名を与えられ世にはなたれる。シャマランが続編に意欲的なの嬉しいな楽しみ楽しみよ

監督、脚本：M・ナイト・シャマラン

 
ブルース・ウィリスがぎこちなくしー、てする場面が2回くらいあったのでいい映画だと思う。観客にも仕組みが分かっててデヴィットが何がダメでどこまでいけるかある程度予想つくので毎週やってるテレビ番組みたいに安心。しかしなんて地味なヒーローものだろう…楽しい…

未公開シーン集を再生するとシャマランが出てきて今から流すシーンはこれこれこーゆーシーンでこーゆー意図で撮りましたがこーゆー結果になったので削りましたって解説を入れてくれる。シャマラン…

【疑問】デヴィットの隣の座席から移動しなければ、あの女性は助かっただろうか？

監督：M・ナイト・シャマラン