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忘れることを前提に

観た映画メモ。ネタバレに配慮しないよ

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ゲット・アウト

黒人の青年が白人の恋人の実家に遊びに行ったらさあ大変!ムービー

これはいい!

登場人物がはっきりくっきり「奇妙な」表情をする、そ、それどーゆー感情だよ!っぷりがすごい。特にお手伝いさんジョージナ役のベッティ・ガブリエルさんがピカイチ、彼女がしゃべってるシーンの「なんっとなく今すぐここから逃げてえ…」感といったら!怪演!

白人男性が黒人の青年に振る話題として、タイガー・ウッズっていいよね、時代はブラックだよ、みたいな事を言っちゃう、ええ~今2017年だぜ~?てなるくらいの人種差別意識の表現に苦笑いしていたらすっかり騙された。少なくともアーミテージの一族にとっては体なんかただの入れ物で、重視するのはその「入れ物」がいかに優秀か、すぐれた遺伝子配列を有しているかどうかで、肌の色がどうのこうのな差別意識とはまた違った次元にいる。白人ばかりの家に黒人の青年がひとりいるから居心地が悪いのかと思いきや、違和感の正体はショーウィンドーのドーナツを吟味するみたいに「見定めている」ひとばかりだから。

黒人の青年が主人公だから、警察は彼を助けてくれないカモ!ととっさに思ってしまうような、現代社会に生きているとなんとなく刷り込まれていく「先入観」を逆手に取った良作。イイ味出してる主人公の親友くんがジェフリー・ダーマーについて言及するのとか不謹慎ながらにやにやしてしまう。

※ところで恋人の弟役でいや~な感じを好演していた青年、どっかで見たことあるどっかで見たことあると思ってたらX-MEN:ファーストジェネレーションのバンシーことケイレブ・ランドリー・ジョーンズくんだった大きくなって!

監督、脚本:ジョーダン・ピール
音楽:Michael Abels

原題:Get Out


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