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忘れることを前提に

観た映画メモ。ネタバレに配慮しないよ

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ノクターナル・アニマルズ

見終わった後ふ、復讐~~~⤴⤴⤴てなって真っ赤な口紅を新調した。

20年も前に離婚した夫から自分へと献辞のついた本が届いて、途中まで読んで、「読んでる最中だけどとても素晴らしいわ、今度食事でも?」てメールするスーザンにまずとてもびっくりした。感想を伝えるにしても食事に誘うににしても、まず全部読んでからにすべきではない?そのひとが自分宛に作った作品を受け取って、じっくり全部目を通す前に、「まだ途中だけど」なんて連絡できる?何日かかったって読み終わってから連絡すべきじゃない?「耳をすませば」で雫がおじいさんに読み終わるまで何時間でも待ってますから!て不安そうに言ってたシーン忘れたの???

再会から結婚、結婚生活、離婚そして「裏切り」まで、スーザンはわりとずっとそんな感じ、考えが浅くて、簡単な選択に飛びついて、泥臭く努力することはない、そして「何でも持っているけれど、私ちっとも幸せじゃないの」なんて言ってるブルジョワのお嬢さんの姿で描かれる。そんなかつて愛したひとに自分の「妻」と「子ども」を殺した残酷な男たちの姿を与えるエドワード…

画面がずっときれいで、そのままポストカードにできそうなくらいだった。役者さんも良かったふっと空虚な顔をするのとは打って変わって感情が爆発するジェイク・ギレンホール、全っ然まばたきしない、失うものはなにもないっぷりが恐ろしくも頼もしいマイケル・シャノン、メイクと表情で若い頃と現在を演じ分けるエイミー・アダムス。最後デートの身支度→待ち合わせ中はわくわくそわそわしててほっぺつやつやなのに、ああ彼は来ないんだ、て気づいてどっと疲れて呆然としているスーザンの表情よ…今でない時、ここでない場所、目の前にいない相手に常に期待している空虚なお嬢さん…

「誰かを愛したなら努力しろ、簡単に投げ出すんじゃない、失えば二度と戻っては来ないのだ」とゆーエドワードの言葉がすべてだよな~なぜ自分は「不幸せ」なのか、なぜ空虚なのか、それは努力をしてこなかったからだと、スーザンはちゃんと気づくことができただろうか…

ところでケータイの電波なくても緊急通報用の番号は通じるはずだから、911に連絡して車と窓のカギ閉めてサツが来るまでけっして相手にするなガール!あきらめるな!てこぶし握りしめてたんだけどケータイからかける場合は112らしい…知らんかった…

監督、脚本:トム・フォード
音楽:アベル・コジェニオウスキ
衣装:アリアンヌ・フィリップス

原題:Nocturnal Animals


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