忘れることを前提に

・ガーディアンズとサノス
ジェームズ・ガンの秘蔵っ子たちがともするとシリアス心配性路線まっしぐらになりがちそして仲間割れしがちなアベンジャーズにギャグとゆるさをもたらしてくれるかも！て期待は半分当たったけど、それを上回る勢いでドラマティックなパートを担ってきやがった…！
①ラスボスであるサノスに育てられた養女ガモーラ、ふたりの愛憎
②GotG2で二人の父を失ったクィルが今回も「家族」を失う選択を迫られ、実行しようとし、そして喪失に激昂する
③GotG2で和解したガモーラとネビュラの絆
④クィルとロケットのこじれた友情（これはいつも）
サノスの唯一の「愛」ガモーラを鍵にびっくりするほど泣かせる展開が繰り広げられる…倒れた「養父」を前に取り乱したように慟哭するゾーイ・サルダナとても良かったカレン・ギランちゃんも良かった拷問受けている時の悲鳴よ…右へ行けって言ったろうクリプラも良かった大切なひとを喪ってばかりのスターロードのなんと血塗られた運命か…ロケットがめっちゃ怒って助けに来てくれるといいな…

・ソーとロキ
いたずらの神、うそつきの神、そしてオーディンの息子、とやっと自分が何者か言えるようになった弟と、その喪失を強がりで悼む兄。「ラグナロク」のエレベーターのシーンからすっかり憑き物が落ちたように「兄弟」になったふたりのいきなりの別れ。ロキはともかくソーが泣かせにくるとは思わなかったな…あの悼み方はとてもらしくって良かった「海賊と天使の子ども」なんてなんと的確な形容だろう。目的に向かってぐいぐい邁進し復活したいかづちの神。広範囲攻撃しびれる

・ローディーとサム
シビルウォーで「半身不随にした／された」関係にあるサムとローディーを、無茶してツッコんでいく後輩／経験豊富な先輩みたいな感じで連携取らせてたのはわざとだろうな～わだかまりはありませんよアピール。ルッソ兄弟め～ウォーマシン火力ましましで笑った強い…！

・ウォンさんと浮遊マントちゃん
社長の結婚式に呼んでもらえるらしいウォンさんとかわいい浮遊マントちゃん。マントちゃん大活躍で嬉しかったウォンさんの安否が気にかかる

・ピーター・ディンクレイジ
誰よりも大きなキャラピーター・ディンクレイジとゆー新しいジャンル

・エボニー・マウ



ちょっと待ってあのとびっきりセクシーなひとはだあれ？と話題沸騰（わたしの中で）。話し方から立ち居振る舞い、戦闘エフェクトまでぱーぺきに優雅。腕の動きが大きいストレンジ先生と、最小限の動きもしくはノーモーションで力を扱うエボニー・マウの対比はわくわくと目に楽しい。思わぬ収穫にほくほく

・社長とピーター・パーカー
他のキャラが割とさらっと消えたのに、ピーター少年は怖いよスタークさん的なことを言い残し社長に抱き着き、目の前で悲壮感たっぷりに消える。「自分がスカウトした少年が」「恐怖に動揺しながら」「目の前で」「消える」この鬼のような所業。アベンジャーズ2冒頭で見た悪夢、全滅するチーム、生き残った自分を「お前がもっと努力すればこんなことにはならなかったのに」と責める幻が頭をかすめる。傷だらけでもっとも恐れた事態に取り残された社長の心中や…スーツはメカメカしい方がいいと思うのでナノテクはちょっと物足りなかった顔のとこぱかっと開いて欲しいよ～

・ホークアイ
「早すぎて見えなかった？」「う、うん…」

全体的にガールズ強かった。でかい車輪みたいな奴で敵を轢き殺すスカーレットウィッチひゅー！

今回アベンジャーズ側は愛するひとを失いたくないという気持ち、もしくは失った怒りから結果サノス側に出し抜かれている気がするので、後編ではサノスもまたガモーラへの「愛」により敗北するのかな…というぼんやりした予想。サノスに「愛」の概念があることにだいぶびっくりしたしガモーラの涙にへー！てなったぞ～

ところでいくらわー大変陛下が！ストレンジ先生が！グルートが！てされても映画続編の企画始動してんだろ！死なねーよ！ﾍﾟｯ てなってしまって全然悲壮感がわかないタイムストーンで元通り☆してくるのかな～それはやだな～内容を忘れないうちにはやく続編ください

監督：アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
脚本：クリストファー・マルクス、スティーブン・マクフィーリー
音楽：アラン・シルベストリ
撮影：トレント・オパロック

原題：Avengers: Infinity War