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忘れることを前提に

観た映画メモ。ネタバレに配慮しないよ

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ウォーリアー

イシュマエルだけが生き残る「白鯨」かと思いきや、弟から兄へ投げかけられた「私を愛してる?」に答えが返る話だった。コンロン一家は全員エイハブ船長。捨てられた犬みたいなジョエル・エジャートンと手負いの獣みたいなトムハさん、それぞれ試合が進むにつれハラハラして大変だった…ブレンダンの試合のシーンなんか校長先生と同じテンションでわー!わー!わー!て大騒ぎしてしまう…アツい…

フランクコーチ役のグリロさんはなんかずっときれいだった…がっさがさの声の beautiful 連呼がやたら耳に残る。テスと目で会話するシーンとか共犯っぽくて良かった、このひとたちは長い時間を共有しているんだなと思わせてくれる。総合格闘技の入場曲に第9流してくれるコーチなんて好きにならざるをえない…何で第9だったんだろう、実際にそーゆー理論があるのだろうか…初公演でもうかなり難聴が進行していたベートーベンは演奏が終わっても観客の拍手喝采に気づかず、補助のひとが客席側に振り返らせてあげてはじめて成功したことを知った、て話を思い出す。ブレンダンの大事な導き手、運命の介添え人。

父は息子たちの為に、トミーは海兵隊というもうひとつの家族の為に、ブレンダンはテスと子どもたちの為にそれぞれ戦う。結果試合に勝ったのはブレンダンだけど、トミーと父、トミーとブレンダンの間で長い年月を経てやっと「お前を愛してる」が届く。輝く水面に跳ねるモビィ・ディックの尾を見送るようなラストだった…これはとてもよい…

監督:ギャビン・オコナー
脚本:ギャビン・オコナー、アンソニー・タンバキス、 クリフ・ドーフマン、
撮影:マサノブ・タカヤナギ
音楽:マーク・アイシャム

原題:Warrior

(「ザ・コンサルタント」の監督だったか…あなたは弟が兄へ「私を愛してる?」と訊ねて兄が弟へ「愛してるよ」と返す話のひとなのかギャビン・オコナー監督…)


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